対策の効果事例
○令和2年7月豪雨について
・7月3日から7月31日にかけて、日本付近に停滞した前線の影響で、暖かく湿った空気が継続して流れ込み、各地で大雨となり、人的被害や物的被害が発生。
・7月3日から7月31日までの総降水量は、長野県や高知県の多い所で2,000ミリを超えたところがあり、九州南部、九州北部地方、東海地方、及び東北地方の多くの地点で、24、48、72時間降水量が観測史上1位の値を超えた。また、旬ごとの値として、7月上旬に全国のアメダス地点で観測した降水量の総和及び1時間降水量50mm以上の発生回数が、共に1982年以降で最多となった。
○内水被害の概要
・内水氾濫による浸水被害が、九州地方を中心に20府県63市町で発生。
・住宅被害は全国で約1.8万戸。そのうち内水被害が約5.1千戸。
○浸水対策の効果事例
事例1:熊本県熊本市
・熊本市では、低平地であるとともに流下先の坪井川が感潮河川であるため、満潮時には河川水位が上昇し、幹線水路からの排水が不能になり、25mm/h程度の降雨で浸水被害が発生する地区において、雨水調整池の整備を実施。
・令和2年7月豪雨(時間最大降雨54mm)で効果を発揮し、浸水被害の発生を防止・軽減。
事例2:広島県広島市
・広島市では、1時間20mm程度の雨で浸水が発生する市街地において、雨水幹線等の整備を実施。
・令和2年7月豪雨(時間最大降雨34.5mm)で効果を発揮し、浸水被害の発生を防止・軽減。
事例3:高知県高知市
・高知市では、1時間降雨30~40mm程度で浸水被害が発生するJR高知駅を含む北江ノ口地区において、雨水貯留管の整備を実施。
・令和2年7月豪雨(時間最大雨量69mm 総雨量951.5mm)で効果を発揮し、浸水被害の発生を防止・軽減。